アーセナルウィメンが補強すべきポジションは?
補強すべきポジションを明示しない限り、ただの個人紹介に終わってしまうので今のアーセナルウィメンが補強すべきポジションを示そう。
- 右サイドバック(こちらは若い選手が望ましい)
- 25歳前後のウィング
- 守備的MF
これらのポジションが補強ポイントとなっている。これから理由を述べよう。
①アーセナルウィメンの若手選手のポジション

※丸数字は年齢
このラインナップは近年トップ昇格、移籍加入した25歳以下の若手選手たちを形式的に現在の4-2-3-1システムにあてはめたものである。
皆さんは一見してすぐに右サイドバックが不在なことに気が付くはずだ。現在アーセナルウィメンの右サイドバックはアメリカ代表のエミリー・フォックス(26歳)が絶対的なレギュラーとして君臨しているが、控えがいない状況だ。
本職がCBのアマンダ・イレステット(32歳)、ケイティ・リード(18歳)が交代出場することはあるものの、やはり本職が右サイドバックの後継者を見つけることが現在のスカッドにおける課題なのが分かるだろう。
②年齢バランスの偏ったウィング
これは現在のアーセナルウィメンにおけるウィングが本職ポジションの選手たちの年齢の分布図だ。
28歳~32歳に4人、一方で10代の選手が2人とその中間世代にあたる25歳前後の選手がほとんどいないのが分かる。
4人の中堅~ベテラン選手たちは3年ほど経つと全員が30歳を超えることになるが、その時現在10代の選手たちはまだ20歳を過ぎたばかりでチームの主軸としていきなりフル回転させることにはリスクがある。だからこそ、その間を繋ぐ25歳前後のウィングが必要なのである。
③世代交代の時期に来ている守備的MF
アーセナルウィメンの守備的MFは長らくキャプテンであるキム・リトル(34歳)とゲームメイク力に長けたリア・ウェルティ(31歳)がコンビを組んできたが、彼女たちも30歳を超えてフル稼働という訳にはいかなくなってきている。
ヴィクトリア・ペローヴァ(25歳)、カイラ・クーニー=クロス(23歳)の実力は確かなものがあるが、前述のリトルとウェルティがチームを去った場合、確実に人数が不足するポジションである。
即戦力級が1人、若手が1人欲しいところだ。
以上を踏まえた上で、筆者がおすすめしたい日本人選手を5名紹介していこう。
1.Next長谷川唯の呼び声高い日本の至宝
眞城 美春(しんじょう みはる)
生年月日:2007年2月5日生まれ(18歳)
身長/体重/利き足:162㎝/49㎏/右利き
ポジション;守備的MF、攻撃的MF
所属クラブ:日テレ・東京ヴェルディベレーザ

(Photo by Buda Mendes - FIFA/FIFA via Getty Images)
眞城選手は間違いなく日本人女子選手史上最高の選手になりうる存在だ。狭い空間でも正確なボールコントロールが出来る技術を持ち、広い視野と高いパスセンスを兼ね備えたプレースタイルはまさに「Next長谷川唯」の呼び名が相応しいと言える。
同年代のマディソン・アールやライラ・ハーバートと競い合うことでチームがより強くなることを期待したい。あと、他のチームに取られたくないからという理由も大いに含まれている。笑
※2025年4月6日に体調不良により離脱した浜野まいか選手に代わり、フル代表に初招集された。同年4月8日に行われたコロンビア代表とのトレーニングマッチにおいてゴールを決めた。
プレー映像
WEリーグ公式チャンネル より引用。
2.次世代の万能型右SB
青木 夕菜(あおき ゆな)
生年月日:2008年7月7日生まれ(16歳)
身長/体重/利き足:166cm/51㎏/右利き
ポジション:右サイドバック
所属クラブ:日テレ・東京ヴェルディベレーザ

(Photo by Martín Fonseca/Eurasia Sport Images/Getty Images)
青木選手は対人の強さ、スピード、運動量、サイズなど現代のサイドバックに求められるフィジカル的な要素を全て持ち合わせている。
イングランドにおいてもフィジカル負けする心配はないだろう。特に迫力あるオーバーラップのスピードは大きな武器になる。
中央に入ってビルドアップする能力を求められるアーセナルでビルドアップスキルを身に付ければワールドクラスのサイドバックになること間違いなしだ。
現在は高校生なので卒業を待って獲得するか完全移籍で獲得した後にベレーザへとレンタルさせる形が現実的か。
プレー映像
WEリーグ公式チャンネル より引用。
3.両利き!?決定力と献身性を兼ね備えた緑の隼
山本 柚月(やまもと ゆずき)
生年月日:2002年9月1日生まれ(22歳)
身長/体重/利き足:165cm/56㎏/右利き
ポジション:ウィング
所属クラブ:日テレ・東京ヴェルディベレーザ

(Photo by Buda Mendes - FIFA/FIFA via Getty Images)
山本選手の最大の持ち味は両足を遜色なく使える点だ。左右どちらのウィングもこなすことができ、逆サイドからのボールに中央で飛び込む得点感覚も鋭い。
サイズも申し分なく、間違いなくイングランドでも通用する素質を持っている。献身的なプレスバックの強度の高さも素晴らしい。
2025年4月11日現在においてWEリーグで、
- 得点ランキング5位タイ
- キーパス数1位
- クロス数1位
と堂々の成績を残している。22歳という若さはやや懸念材料だが伸びしろと捉えた方がいいだろう。
プレー映像
WEリーグ公式チャンネル より引用。
4.再帰が待たれるなでしこの左
遠藤 純(えんどう じゅん)
生年月日:2000年5月24日生まれ(24歳)
身長/体重/利き足:165cm/55㎏/左利き
ポジション:左サイドバック、左ウィングバック、左ウィング
所属クラブ:エンジェル・シティFC

(Photo by Jose Breton/Pics Action/NurPhoto via Getty Images)
2023ワールドカップで左サイドの絶対的レギュラーを務めていた遠藤選手。残念ながらパリ五輪最終予選に向けたトレーニングキャンプ中にACL損傷の大怪我を負い、現在はリハビリ中である。
日本人離れした屈強なフィジカルとスピード、パンチ力のある左足のキックなどはケイティ・マッケイブに似た部分がある。代表では左サイドバックや左ウィングバックを務めていたが、より攻撃的なウィングの方が彼女の強みが活かせると私は思う。
エンジェル・シティとの契約を2027年まで延長したため移籍金が発生するが、30万~40万ユーロ(5000万~6500万円)を支払ってでも獲得する価値のある選手だ。
プレー映像
5.最後はやはり日本が誇るメガクラック
長谷川 唯(はせがわ ゆい)
生年月日:1997年1月29日生まれ(28歳)
身長/体重/利き足:157cm/47㎏/右利き
ポジション:守備的MF、攻撃的MF
所属クラブ:マンチェスター・シティ

(Photo by Maria Lysaker/Getty Images)
プレー面に関しては説明不要と言って差し支えないだろう。クラブ、代表においても圧巻のパフォーマンスを発揮し続けており、チームの中心になれる実力を持っている。
4-2-3-1を採用するアーセナルではより攻撃面でのプレーが増える。アシストなどの攻撃スタッツも数字として残るはずだ。
キープ力のある大黒柱のキム・リトル、ゲームメイク力のあるリア・ウェルティ、万能型のヴィクトリア・ペローヴァ、推進力のあるカイラ・クーニー=クロス、誰と組み合わせても相方の良さを引き出せるのが長谷川選手の強みだ。
2027年までの契約年数と実績を考慮すれば50万~75万ユーロ(8000万円~1億2000万円)の移籍金が発生しておかしくないが、その価値は間違いなくある。彼女がそれだけの価値を示すことは日本のサッカー少女たちに大きな希望を与える移籍となるだろう。
個人的に長谷川選手がアーセナルでプレーするのを見たいだけ、というのも大きい。笑
まとめ
今回の記事では趣向を変えてアーセナルウィメンでプレーしてほしい日本人選手を紹介しました。
良い日本人選手はたくさんいますが、アーセナルウィメンが現在必要としている要素(ポジション、年齢、プレースタイルなど)を考慮しています。
筆者はWEリーグに詳しくないのでより適した人材がいると思われる方もいるでしょう。
ぜひコメント欄でおすすめの選手を教えていただければ幸いです。
以上、「日本人グーナーがアーセナルウィメンに獲得を勧めたい日本人選手5選!」でした!