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トッテナム・ホットスパー 1-2 アーセナルウィメン
WSL|2026年10月24日12:45kick off(現地時間)
【得点者】
アーセナル:17’スタンウェイ、56’ルッソ(P)
トッテナム・ホットスパー:13’タンベルグ
【出場メンバー】

⑯ミサ
②フォックス→㉒バトレ(71分)
⑥ウィリアムソン
⑦キャトリー→⑤ドゥ・アルメイダ(78分)
㉔ハインズ
④スタンウェイ🟨
㉜クーニー=クロス🟨
⑲バウム→㉛ホルムベリ(87分)
⑪スミス→㉕ブラックステニウス(87分)
⑨フォード
㉓ルッソ
【出場なし】
①ドムセラール
㉘ボルベ
③ロッテ
⑭ロイテラー
試合ハイライト
映像:Barclays Women's Super League公式チャンネル
試合レビュー
アーセナルはノースロンドンダービーでトッテナムに2-1で逆転勝利し、リーグ戦5試合未勝利に終止符を打った。13分にタンベルグのヘディングで先制を許すも、4分後にルッソの折り返しからスタンウェイが豪快に同点弾。後半56分にはハンドで得たPKをルッソが沈めて逆転した。その後はトッテナムの反撃を粘り強くしのぎ、開幕戦以来となるWSL2勝目。敵地でダービーを制し、復調への一歩を踏み出した。
選手採点|The Online Gooner(10点満点)
採点・寸評:Amelia Warren(The Online Gooner)
※The Online Goonerの許可を得て日本語に翻訳・掲載しています。
GK
⑯ミサ:7
後半には勇気を持って前へ出るプレーを見せ、終盤の危険な場面にも対応した。失点については対応が難しく、それ以外では落ち着いてゴールを守った。
DF
②フォックス:6.5
交代するまで右サイドで粘り強く守備。スピードを生かしたリカバリーも見せ、トッテナムの攻撃に対して大きく崩れることなく対応した。
⑥ウィリアムソン:7
先制を許した後もチームを落ち着かせ、最終ラインを統率。厳しい時間帯でも周囲を鼓舞し続けるなど、リーダーシップが際立った。
⓻キャトリー:6.5
守備では良いチャレンジを見せ、左利きのセンターバックとしてボール保持にも安定感をもたらした。セットプレーのキックではやや精度を欠く場面もあった。
㉔ハインズ:7
左利きの左サイドバックが入ったことでチームに自然な幅をもたらした。恐れることなく積極的にプレーし、豊富な運動量を披露。スタンウェイの同点ゴールにつながる攻撃でも重要な役割を果たした。
MF
④スタンウェイ:7.5
同点ゴールを見事に決め、中盤でも試合の大部分をコントロール。攻守に存在感を示し、アーセナル加入後さらに重要性を高めていることを印象づけた。
㉜クーニー=クロス:7.5
中盤で激しく戦い、スタンウェイがより前へ出るための土台を作った。守備と攻撃をつなぐ役割でも重要な働きを見せ、終盤には流れを変えかねない場面で重要なインターセプトも記録した。
㉓ルッソ:8
いつも通り動きの質が高く、前線と中盤をつなぎながら多くのチャンスに関与。同点ゴールをアシストし、後半にはPKを冷静に決めて決勝点を挙げた。大きな決定機を逃した直後にも気持ちを切らさず、勝利に大きく貢献した。
FW
⑲バウム:7.5
これまでの試合ほど圧倒的ではなかったものの、ハードワークとスピード、テクニックで相手守備を広げ、周囲がプレーするスペースを作った。
⑪スミス:8
トッテナム守備陣に多くの問題を与えた。スピードとフィジカルを生かして中央で存在感を示し、ボールを持った際には前向きなプレーを続けた。
⑨フォード:9
攻守にわたって非常に高いパフォーマンスを披露。高い位置から積極的にプレスをかけ、1対1では何度も相手を突破してチャンスを作った。球際でも粘り強く戦い、終盤には自陣まで戻って重要な守備を見せるなど、ダービーにふさわしい闘志あふれるプレーだった。
交代選手
㉒バトレ(←71分):6.5
本職の右サイドバックで途中出場。より自然なポジションでプレーし、投入後は安定感を見せた。
⑤ドゥ・アルメイダ(←78分):6.5
あまり出番はなかったが、交代出場からわずか数分後に、非常に印象的で重要なブロックを見せた。
㉕ブラックステニウス(←87分):ー
採点なし。
㉛ホルムベリ(←87分):ー
採点なし。
監督試合後プレスカンファレンス
※Arseblog Newsが掲載した試合後会見をもとに、質問およびスレガース監督の回答の要旨を当ブログで日本語に要約しています。
よりシンプルな形に戻したスタメンについて
スレガース監督は、ノースロンドンダービーであることと、チームが置かれていた状況を踏まえ、今回最も求めたのは「強度」「戦う姿勢」「ファンのためにプレーすること」だったと説明しました。
先発した選手たちはその要求に応えたと評価し、特にフォードについては「戦士のようだった」と称賛しています。
試合終了後、ファンと喜びを分かち合ったことについて
この一週間、チーム内では「ファンのために戦う」ということを繰り返し話していたと説明。
アウェイ席を完売させ、雨の中でも声援を送り続けたサポーターに勝利を届けることができたことを非常に喜んでいます。
普段は試合後にベンチ前で選手たちと円陣を組みますが、この日は「言葉より行動」として、円陣より先にサポーターのもとへ向かうことを選んだと明かしました。
試合終了の瞬間に安堵感はありましたか?
結果が出ない試合が続いていたため、チーム全体にフラストレーションがあったことを認めています。
その中で敵地でのノースロンドンダービーを戦い抜き、勝利できたことはチームへ大きなエネルギーを与えると評価。
一方で、すぐに次の試合が控えているため、この勝利に浸りすぎず切り替える必要があるとも話しています。
この勝利を今後の勢いにつなげられますか?
選手とサポーターが一体となって喜ぶ姿からも、今回の勝利によるポジティブなエネルギーを感じていると説明。
今後は試合が続く日程となるため、この感情を次の試合でも生かし、同じように勝利を積み重ねていきたいとしています。
今回の勝利が復調のきっかけになると考えていますか?
「正しい方向への最初の一歩」だと評価しました。
非常に重要な勝利ではあるものの、これだけですべてが解決したわけではなく、今後数試合でも良いパフォーマンスを続けることが必要だとしています。
今回の勝利で自身の立場はより安定したと感じますか?
自身の立場についてはほとんど考えていないと回答。
重要なのは自分自身ではなく、アーセナルにとって何が最善なのか、そしてチームをどこへ導く必要があるのかだと強調しました。
自身の仕事は、次の試合、その次の試合に向けてチームを良い状態にすることだとしています。
テイラー・ハインズのパフォーマンスをどう評価しますか?
「素晴らしかった」と高く評価しました。
代表ウィーク後のトレーニングで非常に良いパフォーマンスを見せていたため、この試合で先発するに値したと説明。
左サイドに左利きの選手を配置できる点に加え、機動力と迷いのないプレーを称賛し、難しい時期を経験したハインズがノースロンドンダービーで活躍したことを非常に喜んでいます。
ハーフタイムにはどのような指示を出しましたか?
戦術的で建設的な修正を伝えたと説明しました。
トッテナムのどこを突くことができるか、球際での戦いを続けることなどを再確認。
ダービーらしく多くのイエローカードが出る激しい試合でしたが、選手たち自身もピッチ上で解決策を見つけていたため、ハーフタイム時点でチームの状態は良かったとしています。
厳しい時期にクラブの顔として批判を受けることについてどう感じていましたか?
「これは私についての話ではない」と改めて強調しました。
自身がどう感じているかではなく、アーセナルをどのように本来あるべき場所へ戻していくかだけを考えているとしています。
オリヴィア・スミスをCFで起用した理由は?
スミスは9番として非常に優れた能力を持っていると評価。
短いパスで味方と連係できるだけでなく、ボックスへ入るタイミングやこぼれ球への反応、複数の位置からフィニッシュできる能力を高く評価しています。
この試合でもトッテナムの最終ラインに想定していた問題を与えてくれたとし、「素晴らしかった」と称賛しました。
戦術面で今回のパフォーマンスをどう評価しますか?
プレスについては勇敢で非常に良かったと評価。
ボールを持った際の判断もこれまでより良く、各ポジションや選手同士の連係もうまく機能したとしています。
まだ完璧な状態ではないとしながらも、「正しい方向への良い一歩」だったと振り返りました。
海外ファンの反応
※本項では、Arsenal Women公式Xアカウントの試合結果投稿に寄せられた公開返信を参考に、海外ファンの主な意見・傾向を筆者が日本語で要約・整理しています。
早い時間帯に先制を許し、イエローカードが飛び交うタフな展開の中で逆転勝利を収めたチームに対し、称賛の声が多く見られました。特に、ここまでなかなかパフォーマンスが上がらず批判を受けることもあったケイトリン・フォードについては、「POTMにふさわしい活躍だった」と評価する声が目立ちました。
筆者の見解
・試合内容、結果について
前半13分、自分たちのボールロストからカウンターを受け、最終的に与えたコーナーキックから先制を許す苦しい立ち上がりとなりました。
それでも、わずか4分後にスタンウェイが強烈なシュートを決めて追いつけたことは、ここ数試合のアーセナルにはあまり見られなかった精神的な強さを感じさせる場面だったと思います。
後半開始直後にはトッテナムのソンバトが負傷し、長い中断を挟む展開となりました。その後アーセナルは再び攻勢を強め、ルッソの決定機、バウムのポスト直撃と立て続けにゴールへ迫ります。そこから得たPKをルッソが冷静に決め、逆転に成功しました。
両チームに複数のイエローカードが提示される、ダービーらしい激しい展開となりましたが、最後までリードを守り切った点も含め、今回はアーセナルが精神的な強さを示して勝ち切った試合だったと思います。
・テイラー・ハインズの先発起用について
の試合では、左SBにリーグ戦初先発となるハインズを起用しました。
左利きのハインズを左SBに配置したことで、右利きのバトレを起用する場合とは異なり、左サイドで自然に幅を取ってプレーできたことは大きなメリットだったと思います。
さらに、左CBのキャトリー、GKのミサも左利き。左サイドに左利きの選手が並んだことで、後方からのビルドアップにも安定感が生まれていました。
攻撃面でも、スタンウェイの同点弾につながる一連の攻撃でハインズが起点となるなど、攻守両面で安定したパフォーマンスを披露しました。
また、この試合では控えに回ったバトレも、後半71分にフォックスと交代して本職の右SBに入ると、安定したプレーを見せています。
攻撃陣に離脱者が多い現状では、終盤に見られたホルムベリの右WG起用も今後の選択肢になり得るでしょう。その意味でも、左SBとして計算できるハインズが戦力として定着すれば、スレガース監督が選べる組み合わせはさらに増えるはずです。
・この勝利を今後につなげるために
筆者が今回特に良かったと感じたのは、2-1とリードした後、ベンチを含めてチーム全体の意思が比較的明確だったことです。
トッテナムが70分に左WGのヴィンベルグをハンソンへ交代すると、アーセナルも直後の71分にフォックスからバトレへ変更。相手の変化に素早く対応したベンチワークも印象的でした。
また、ハインズの先発も象徴的です。複雑な変更を加えるというより、左SBには左利きの選手を置き、トレーニングで状態の良かった選手を起用する。スレガース監督自身が「back to basics」と表現したように、シンプルな判断がこの試合では機能したように感じます。
もちろん、今回の1勝ですべての問題が解決したわけではありません。
スレガース監督自身も「正しい方向への最初の一歩」と表現しており、重要なのはこのパフォーマンスを次の試合でも再現できるかです。
4日後の10月28日にはUWCLのベンフィカ戦が控え、その後もWSLとの連戦が続きます。さらに11月にはバルセロナとのアウェイ戦、リヨンとのホーム戦という大一番も待っています。
ノースロンドンダービーで得た自信と一体感を、一過性のものではなく今後の結果へつなげられるか。
ここからが本当の試金石になりそうです。
選手採点出典:The Online Gooner
※許可を得て日本語に翻訳・掲載しています。
プレスカンファレンス出典:Arseblog News
※許可を得て内容を日本語で要約しています。