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1. 試合基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会 | UEFA Women's Champions League 2026-27 リーグフェーズ第3節 |
| 対戦カード | アーセナルウィメン vs SLベンフィカ |
| 日時 | 2026年10月29日(木)5:00 ※日本時間 |
| 会場 | Meadow Park |
| 配信 | WOWOWオンデマンド |
2026-27シーズンのUWCLリーグフェーズ第3節。日本ではWOWOWオンデマンドでライブ配信が予定されており、配信開始は午前4時45分、キックオフは午前5時です。
2. この試合の位置づけ
アーセナルはここまでUWCLリーグフェーズ2試合を戦い、1勝1分の勝ち点4。
初戦ではHBキューゲを相手に、後半アディショナルタイムのPKによって1-0で勝利。続くパリFC戦では2-0までリードしながら、終盤に2失点を喫して2-2の引き分けに終わりました。
一方のベンフィカは1勝1敗、勝ち点3。
第1節では敵地でユヴェントスを2-1で破るアップセットを演じたものの、第2節ではホームでバイエルン・ミュンヘンに0-3で敗れています。
第2節終了時点ではアーセナルが勝ち点4、ベンフィカが勝ち点3。わずか1ポイント差で今回の直接対決を迎えます。
リーグフェーズでは上位4チームが準々決勝へ直接進出し、5位から12位はノックアウトフェーズ・プレーオフへ進みます。
アーセナルにとって重要なのは、この試合後の対戦相手です。
11月11日にはアウェイでバルセロナ、11月19日にはホームでリヨンと、優勝候補との連戦が待っています。
そのため、ホームで迎えるベンフィカ戦では可能な限り勝ち点3を獲得しておきたいところです。
また、直近のWSLではトッテナム・ホットスパーとのノースロンドンダービーを2-1で制し、リーグ戦5試合未勝利からようやく脱出しました。
スレガース監督はその勝利を「正しい方向への最初の一歩」と表現しています。
ダービーで見せた強度や一体感を継続し、今季初となる公式戦連勝につなげられるか。
ベンフィカ戦は、単なるUWCLの1試合だけでなく、アーセナルが本当に復調へ向かっているのかを確認する一戦でもあります。
3. プレスカンファレンス
※以下はArsenal公式の試合前会見と、同会見内容を扱った報道をもとに、日本語で要約・整理しています。
ノースロンドンダービーで得たものを継続できるか
スレガース監督は、トッテナム戦で見せた「強度」「戦う姿勢」「粘り強さ」が、今後のパフォーマンスの土台になると語っています。
一度先制されながら逆転できたことも含め、選手全員が攻守で一体となって戦えた点を評価。
今回のベンフィカ戦でも同様の強度を持ち込み、さらに一段階上のパフォーマンスを目指したいとしています。
チームニュース
キム・リトルがメンバーに復帰します。
体調不良と軽い筋肉系の問題によって直近の試合を欠場していましたが、ベンフィカ戦では再び出場可能となりました。
一方、フリーダ・マヌンは回復が進んでいるものの、この試合には間に合わない見込みです。
ケイティ・リードとミシェル・アジェマンも引き続き欠場予定。
さらにマリオナ・カルデンティ、クロエ・ケリー、セリーナ・チェルチも離脱が続いています。
ベンフィカは「非常に堅く、組織されたチーム」
スレガース監督はベンフィカについて、非常にフィジカルが強く、組織されたチームだと評価しています。
昨季のリスボンでの対戦でもアーセナルは最終的に2-0で勝利したものの、試合中には多くの問題を突きつけられました。
今季もユヴェントスに勝利し、バイエルン戦でも終盤まで競ったことから、その競争力を警戒しています。
また、ベンフィカは球際で強く戦い、選手同士をマンツーマン気味に捕まえながらプレッシャーをかける特徴があります。
その意味では、激しいデュエルが続いたトッテナム戦と似た要素があるとスレガース監督は考えており、ダービーでの経験を生かしたいとしています。
テイラー・ハインズの起用について
トッテナム戦でリーグ戦初先発を果たしたハインズについても高く評価しています。
ハインズは今季出場機会が限られ、4試合でメンバー外となる時期もありました。
しかし、その間も個別の育成プログラムやトレーニングを続け、スレガース監督やスタッフとコミュニケーションを取りながら準備を続けてきたと説明。
トッテナム戦では90分間、迷いのないプレーと高い機動力を見せたことを称賛し、今後に向けて「非常に良いポジションにいる」としています。
ルッソが語るハインズの姿勢
会見に同席したアレッシア・ルッソも、ハインズについて言及しています。
出場機会が得られない時期でも「いつチャンスが来ても準備できていること」が重要だとし、ハインズが集中力を切らさず準備を続けていたことを評価。
実際に訪れたチャンスをノースロンドンダービーという大舞台で生かしたことについて、チーム全体にとってもポジティブなことだと語っています。
4. 注目選手
アーセナル:テイラー・ハインズ
今回アーセナルの注目選手として挙げたいのが、テイラー・ハインズです。
昨夏アーセナルへ加入したハインズは、今季序盤は出場機会が限られていました。
UWCL初戦のHBキューゲ戦では先発したものの、その後はメンバー外となる試合もあり、左SBでは主にバトレが起用されていました。
しかし、前節トッテナム戦でリーグ戦初先発を果たすと、攻守に安定したパフォーマンスを披露。
左利きのサイドバックを左に置いたことでビルドアップが自然になり、攻撃では高い位置まで積極的に進出しました。
スレガース監督もそのパフォーマンスを高く評価しており、今後の序列を変える可能性もあります。
今回対戦するベンフィカは、前線から選手を捕まえに来る守備を得意としています。
強いプレッシャーを受けた際、右利きの選手が左サイドで一度内側へ持ち替える必要があるのと比べ、ハインズは左足でそのまま前方へボールを動かせます。
トッテナム戦で見せたような思い切りの良いプレーを継続できれば、アーセナルのビルドアップにとって大きな助けになるでしょう。
前節の活躍を単発で終わらせず、左SBのポジション争いへ本格的に加われるか注目です。
SLベンフィカ:カタリーナ・アマド
ベンフィカからは右SBのカタリーナ・アマドを選びます。
27歳のポルトガル代表DFで、今季のUWCLではユヴェントス戦、バイエルン戦ともに先発。
主に右サイドバックを務め、守備だけでなくビルドアップにも関わるベンフィカの重要な選手です。
特に注目したいのがボール奪回能力です。
UEFAの大会データでは、今季UWCLで24回のボールリカバリーを記録しており、大会でもトップクラスの数字となっています。
ポルトガル代表でも100試合を超える出場経験を持ち、国際舞台での経験も豊富です。
ベンフィカが守備時にコンパクトなブロックを形成した場合、アマドのいる右サイドとアーセナルの左サイドの攻防は大きなポイントになりそうです。
ハインズ、フォード、スミスなど、左サイドから仕掛けるアーセナルの選手たちをどこまで抑えられるか。
また、ボールを奪った後に素早く前線へつなぐ役割にも警戒が必要です。
5. 試合の見どころ
① トッテナム戦の勝利を「最初の一歩」で終わらせない
ノースロンドンダービーでの2-1の勝利は、アーセナルにとって非常に大きな結果でした。
ただし、これまでの不調が1試合ですべて解決したわけではありません。
トッテナム戦でも、決定機を十分に生かし切れなかった部分や、ボールを失った際に危険な場面を作られるなど、改善すべきポイントは残っています。
重要なのは、ダービーで見せた強度、球際での戦い、攻守の意思統一を再現できるかです。
スレガース監督自身も、トッテナム戦の勝利について「正しい方向への最初の一歩」と表現しています。
ベンフィカ戦で再び勝利できれば、今季初の公式戦連勝。
初めて「流れが変わった」と言える状況を作ることができます。
② ベンフィカのマンツーマン気味のプレスをどう外すか
ベンフィカは国内リーグではボールを支配する立場ですが、欧州では相手によって戦い方を柔軟に変えます。
強豪相手には守備をコンパクトにしながら、ボールを奪えば素早くカウンターへ移行。
一方で、前からプレッシャーをかける際には相手選手を一人ずつ捕まえるような守備も見せます。
アーセナルとしては、後方で単純な1対1の構図を作らせないことが重要です。
クーニー=クロスやリトルがCBの近くまで下りて数的優位を作るのか。
あるいはSBを高い位置へ送り、ベンフィカの守備を縦方向に広げるのか。
その中でハインズが左利きであることは、プレスを受けた際のボール循環を速めるうえでもメリットになるでしょう。
③ ベンフィカのカウンターへのリスク管理
アーセナルがボールを保持する展開になることが予想されますが、警戒したいのはボールを失った直後です。
今季のアーセナルはマンチェスター・シティ戦やバーミンガム戦などで、攻撃から守備への切り替え時にスペースを突かれる場面が目立っています。
ベンフィカは国内リーグではボールを保持するチームですが、UWCLでは相手によってカウンター型へ切り替えることができます。
実際、第1節では敵地でユヴェントスを2-1で破りました。
前線にはスピードを持つルシア・アウヴェス、チャンドラ・デイビッドソン、フローラ・ドルシンらがおり、キャロライン・メラーも攻撃の起点になれる選手です。
アーセナルがSBを高い位置へ出した際、その背後をどう管理するかは重要になりそうです。
④ ベンフィカの好調を過小評価しない
UWCLではバイエルンに0-3で敗れているベンフィカですが、チーム状態そのものは悪くありません。
国内リーグでは開幕から勝利を重ね、直近のスポルティングとのダービーでは先制を許しながら4-1で逆転勝利しました。
ベンフィカのイヴァン・バチスタ監督も、アーセナルが優勝候補の一角であることを認めながら、「自分たちのアイデンティティを示し、最後まで勝ち点を争う」という姿勢を強調しています。
また、チーム全体として強くまとまることが、アーセナルへ問題を突きつけるために重要だと語っています。
順位やクラブ規模だけを見て簡単な相手と考えるべきではありません。
⑤ 今後を考えれば勝ち点3が欲しい一戦
第2節終了時点でアーセナルは勝ち点4。
決して悪いスタートではありませんが、パリFC戦で2点のリードを失ったことで、本来なら6ポイントだった可能性もありました。
そして今回のベンフィカ戦の後には、
バルセロナ(A)
リヨン(H)
インテル(A)
という3試合が残っています。
特にバルセロナとリヨンは優勝候補。
上位4位以内でリーグフェーズを終え、プレーオフを回避することを考えるのであれば、ホームでのベンフィカ戦は可能な限り落としたくない試合です。
また、アーセナルはUWCLのホームゲームで現在6連勝中。
ベンフィカも欧州大会では直近10試合クリーンシートがなく、守備面には付け入る隙があります。
トッテナム戦で見せた前向きな変化を、今度は内容と結果の両方につなげたいところです。
6. 予想スタメン
予想フォーメーション:4-2-3-1

GK
ファン・ドムセラール
DF
オナ・バトレ
エリザ・ドゥ・アルメイダ
ロッテ・ウッベン=モイ
テイラー・ハインズ
MF
キム・リトル
カイラ・クーニー=クロス
2列目
リサ・バウム
アレッシア・ルッソ
ケイトリン・フォード
FW
スティーナ・ブラックステニウス
※選手名の並びは右からの並びで表記
GKはドムセラールの実戦復帰を予想します。ただし、直近で先発を続けているミサの継続起用、ボルベの先発起用をする可能性も十分にあるでしょう。
DF陣はここまで出場の続いているウィリアムソンを休ませると考えます。トッテナム戦まで出場時間が多くなっているウィリアムソンは、今後の過密日程を考えれば、どこかで休ませる必要があるでしょう。今回はドゥ・アルメイダとウッベン=モイのCBコンビを予想します。
SBはトッテナム戦で好パフォーマンスを見せたバトレを右に、ハインズを左に配置します。ハインズには出場時間を与えたいところです。
中盤ではスタンウェイを休ませ、復帰したリトルの先発を予想します。ウィリアムソンも休ませる場合、経験やリーダーシップの面でもリトルをピッチに置いておきたいところです。一方でロイテラーは出場時間を確保したいところ。トップ下に入っても面白い存在なので仮に先発してもおかしくありません。
FW陣ですが、ウィングはトッテナム戦と同じく右にバウム、左にフォード。そしてルッソとブラックステニウスの縦の関係を予想します。
7. 筆者の予想・見解
予想スコア:
アーセナルウィメン 2-0 SLベンフィカ
勝負のポイント:ベンフィカの守備の出方を早い段階で見極められるか
ベンフィカはマンツーマン気味に激しくボールへ寄せる守備を見せる一方、相手によってはローブロックを形成してカウンターを狙うこともできるチームです。
アーセナルとしては、試合序盤にベンフィカの守備の出方を見極め、プレスを受けるのであれば素早く外し、引いてくるのであれば攻撃のテンポを落とさずにブロックを動かす必要があります。
相手に合わせるだけではなく、自分たちから試合展開をコントロールできるかがポイントになりそうです。
期待する選手:テイラー・ハインズ
トッテナム戦で筆者個人が高く評価した選手の1人がハインズです。ビルドアップ、守備対応、ゴールにつながったプレアシストなど、これまで出場時間の短い中でも非常に良いパフォーマンスを大舞台で発揮したことはチームとして良いトレーニングができている証でしょう。
ハインズの起用により、本職が右SBのバトレを右で起用することも可能となり、フォックスとローテーションすることができるでしょう。
懸念点:
ウィングの選択肢が限られていることは懸念点です。バウムやスミスはここまで多くの試合に出場しており、代表ウィーク後も連戦が続いているため、コンディション管理は重要になります。
その意味では、トッテナム戦の終盤に見られたホルムベリのウィング起用も、今後のローテーションを考えるうえで十分な選択肢になりそうです。
総評:久しぶりの勝利から次へ繋げることができるか
トッテナム戦の勝利はまさに「チーム一丸となって掴んだ勝利」でした。ダービーらしいタフな試合を逆転で勝利したことは大きなプラス材料です。
離脱者も多い状況ですが、この試合で勝利し、公式戦連勝となればチームとしてさらに勢いが増し、WSLでも良い影響が出そうです。
勝ち点3が最優先であることはもちろんですが、複数得点を奪って勝利できれば、ここまで苦しんできた攻撃陣が自信を取り戻す大きなきっかけにもなるでしょう。
トッテナム戦を「一度の良い勝利」で終わらせず、本当の意味で復調へのスタートにできるか。今回のベンフィカ戦は、その点を確認する重要な一戦です。
8. 出典・参考
Arsenal公式「Preview: Arsenal Women v Benfica」
Arsenal公式「Every word of Renée's and Alessia's pre-Benfica presser」
SL Benfica公式「Identidade e espírito coletivo para desafiar o Arsenal」
SL Benfica公式「カタリーナ・アマド公式プロフィール」
UEFA公式「Women's Champions League Matchday 3: Arsenal vs Benfica facts」
UEFA公式「Women's Champions League Matchday 3 preview」
UEFA公式「2026/27 Women's Champions League: league phase fixtures and results」
