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アーセナルウィメン 1-1 バーミンガム・シティ
WSL|2026年10月17日12:45kick off(現地時間)
【得点者】
アーセナル:66’スミス
バーミンガム・シティ:53’ユルトレ
【出場メンバー】

⑯ミサ
㉛ホルムベリ→②フォックス(78分)
⑥ウィリアムソン
③ロッテ
㉒バトレ→⑤ドゥ・アルメイダ(86分)
④スタンウェイ
㉜クーニー=クロス
⑲バウム→⑨フォード(86分)
㉓ルッソ
⑪スミス
㉕ブラックステニウス→⑭ロイテラー(78分)
【出場なし】
㉘ボルベ
㊵ダム
⑦キャトリー
㉔ハインズ
試合ハイライト
映像:Barclays Women's Super League公式チャンネル
試合レビュー
アーセナルはホームでバーミンガム・シティと1-1のドロー。前半はボールを支配しながらも攻撃のテンポを上げられず、ルッソのヘディングがポストを叩くも無得点に終わった。53分にはカウンターからユルトレに先制を許す。66分、スミスがペナルティエリア外から豪快なシュートを決めて同点。その後も攻勢を続けたが、27本のシュートのうち枠内は4本にとどまり、リーグ戦5試合連続未勝利となった。
選手採点|The Online Gooner(10点満点)
採点・寸評:Laura Howard(The Online Gooner)
※The Online Goonerの許可を得て日本語に翻訳・掲載しています。
GK
⑯ミサ:6
失点についてはできることがほとんどなかった。一方、ビルドアップ時の配球については、もう少し丁寧さが欲しい場面もあった。
DF
㉛ホルムベリ:7
右サイドから継続的に脅威を作った。質の高いクロスによってアーセナルの攻撃に異なる選択肢をもたらし、積極的な攻撃参加を見せた。
⑥ウィリアムソン:6
攻撃面では前方へ質の高いボールを何度か供給した。一方で、バーミンガムに最終ラインの背後を突かれた場面もあり、センターバック同士の守備連係には改善の余地が残った。
③ロッテ:5
本人にとって忘れたい試合となった。守備面で安定感を欠き、特にバーミンガムのカウンターへの対応では苦しい場面が見られた。
㉒バトレ:6
必要な場面では効果的にプレーしたものの、普段ほど大きな存在感を示すことはできなかった。
MF
④スタンウェイ:6
代表ウィークで見せたほどの爆発力はなかったものの、中盤では堅実にプレー。ボールを動かしながら試合をコントロールしようとした。
㉜クーニー=クロス:7
今回もアーセナルの中で目立ったパフォーマンスを見せた選手の一人。中盤でボールを動かしながら前進に関わり、長距離から積極的にゴールを狙う場面もあった。
㉓ルッソ:6.5
前を向いた際には危険なプレーを見せ、複数の攻撃の起点となった。前半にはヘディングシュートがポストを直撃するなど、得点できなかったのは不運だった。
FW
⑲バウム:7
今回も右サイドから積極的に仕掛け、試合を通して継続的な脅威となった。後半には至近距離からのヘディングをセーブされ、得点につながらなかったことが悔やまれる。
㉕ブラックステニウス:5
ハイラインを相手にした時や途中出場から試合を混乱させる役割では力を発揮するものの、この試合はそのどちらでもなかった。低い位置に構えるバーミンガム守備陣を相手に、なかなか試合へ影響を与えられなかった。
⑪スミス:8
ビハインドの状況で必要だった攻撃の推進力をもたらし、左サイドからチームに火をつけた。強烈なミドルシュートで同点ゴールを奪い、その個人能力を改めて証明した。
交代選手
②フォックス(←78分):6
左右両サイドでプレーし、投入後は攻撃に推進力を加えた。ただし、試合へ大きな影響を与えるには時間が短かった。
⑭ロイテラー(←78分):6.5
出場時間は限られていたが、ボールに触れた際のプレーは落ち着いていた。終盤には危険なスペースへ入り込み、攻撃に変化を加えた。
⑨フォード(←86分):ー
採点なし。
⑤ドゥ・アルメイダ(←86分):ー
採点なし。
監督試合後プレスカンファレンス
※Arseblog Newsが掲載した試合後会見をもとに、質問およびスレガース監督の回答の要旨を当ブログで日本語に要約しています。
試合を終えて、現在の率直な感情は?
スレガース監督は「フラストレーション」という言葉を挙げました。
ホームでバーミンガムを相手に勝つべき試合だったとしながら、相手の危険なカウンターを一度止められず失点。その後は再び追いかける展開になったことを悔やんでいます。
前半については、基本的なプレーのテンポやポジショニング、デュエル、ボール扱いの精度が不足し、継続的な勢いを作れなかったと評価。一方、失点後には緊迫感を持って攻撃し、27本のシュートを作った点には一定の評価を示しました。
現在の問題は修正可能だと考えていますか?
修正できると考えていると回答しました。
アーセナルらしいプレーが全くできず、試合を支配することもできないのであれば、より大きな問題だと説明。しかし実際には試合をコントロールする時間を作れており、問題は主に両ペナルティエリアでの精度にあると分析しています。
特に「得点を決め切ること」と「守備をより強固にすること」の2点を改善する必要があるとしました。
オリヴィア・スミスの同点ゴールをどう評価しますか?
スミスを非常に高く評価しています。
カナダ代表から戻ってきて十分なトレーニング時間がなかったうえ、代表戦で肩も痛めていたことを明かしました。
それでも素晴らしいゴールを決められる能力を持っていると称賛。一方で、基本的なプレーをより安定して続けることについては、まだ伸びしろがあるとしています。
キム・リトルとフリーダ・マヌンが欠場した理由は?
リトルは体調不良で、この試合を欠場しました。数日以内の復帰を期待しています。
マヌンは代表ウィーク中に大腿部を負傷。現時点では2~3週間程度の離脱を見込んでいるものの、今後の回復状況によると説明しました。
カウンターから失点する場面が続いていることをどう考えていますか?
スレガース監督も明確に問題だと認めています。
長い時間ボールを保持するチームである以上、攻撃時にもボールより後方のポジショニングを適切に保ち、ボールを失った直後のカウンタープレスやトランジションへ備える必要があると説明。
今季はその部分で脆さを見せ、似た形から複数失点しているため、次戦までに改善しなければならない重要課題だとしています。
自身の進退についてどのように考えていますか?
チームと選手にとって最善のことを望んでおり、現時点では自分がチームを前進させられると信じていると回答しました。
一方、自分がチームへ良い影響を与えられなくなったのであれば「変化が必要になる」とも認めています。
現在はすべてが悪いとは考えておらず、細部や僅かな差が結果を左右しているため、そこを修正できればチームは良い方向へ進めるという考えを示しました。
前半に基本的なプレーで苦しんだ原因は?
一つではなく、複数の要素が関係しているとしています。
スタッフ側の選手配置や役割の明確さも含まれる一方、選手たちの心理状態や感情なども影響する可能性があると説明。
小さな部分に見えても、それらが試合の勢いを作るうえで重要だと話しました。
バーミンガムがユルトレを右サイドに配置したことについて
これまで主に左サイドでプレーしていたユルトレを右に配置してきたことで、バーミンガムがアーセナルを意識した狙いを持っていたことは認識していたと説明しました。
ポジショニングだけでなく、個々の選手がその局面で適切な判断と対応をすることも重要だったとしています。
マリオナ不在の中盤についてどう評価しますか?
この試合ではマリオナ、リトル、マヌンという「10番」でプレーできる3選手を欠いていたため、ルッソをトップ下、ブラックステニウスをCFとして起用しました。
クーニー=クロスについては、周囲の選手がプレーするスペースを作るためにポジションを調整した点を評価。スタンウェイも広範囲に動きながら攻撃を作ろうとしていたとしています。
ルッソを本来得意とする9番から外すことについては難しい決断だったものの、本人とも話し合い、チーム全体のバランスを考えて10番で起用したと説明しました。
27本のシュートで枠内4本に終わった原因は?
スレガース監督は、単純なフィニッシュ精度だけの問題ではないと考えています。
まずシュートへ至る前のパスの質やスピードによって、良い状態でフィニッシュできる状況を作れているかが重要だと説明。
その次に、プレッシャーを受けた状況で「自分でシュートを打つべきか、味方へ渡すべきか」という最終判断の質があり、最後に実際のシュート精度があると整理しました。
選手たちには得点を決める能力があるため、特にシュートへ至るまでのプロセスを改善したい考えを示しています。
海外ファンの反応
※本項では、Arsenal Women公式Xアカウントの試合結果投稿に寄せられた公開返信を参考に、海外ファンの主な意見・傾向を筆者が日本語で要約・整理しています。
代表ウィークで各選手が好パフォーマンスを見せて帰ってきた中、仕切り直しが期待された一戦でしたが、内容・結果ともに大きな改善が見られなかったことへの失望が目立ちました。
特にスレガース監督の続投を疑問視する声や、攻撃の遅さ、選手起用への批判が多く見られました。一部には「女子チームがEmirates Stadiumを使用すること」にまで否定的な意見や、降格争いを懸念する極端に悲観的な反応もあり、チームを取り巻く空気の厳しさがうかがえます。
筆者の見解
・試合内容、結果について
警戒すべきだったユルトレにカウンターから先制点を許してしまったことは大きな問題でしょう。特に、左サイドのバトレの裏のスペースを突かれる形は今シーズンすでに何度も見られています。早急に改善が必要な点の一つでしょう。
また、27本のシュートを放ちながら枠内シュートが4本にとどまった攻撃面も依然として大きな課題です。スミスの個人技によって得点したものの、チームで意図を共有して崩してチャンスを生み出したシーンはあまり見られませんでした。
興味深いのは、スレガース監督自身も試合後に「フィニッシュだけの問題ではない」と認めていることです。シュートへ至る前のパスの質や速度、そして最後にシュートを選ぶのかパスを選ぶのかという判断を改善点として挙げています。以前から当ブログで指摘してきた攻撃面の課題とも重なる部分であり、問題そのものはチーム内でも認識されていると考えられます。今後は、それを実際のプレーでどこまで修正できるかが問われます。
・ブラックステニウスの先発起用について
この試合ではルッソをトップ下、ブラックステニウスをCFに配置してスタートしました。しかし、バーミンガムはローブロックを敷き、カウンターを狙う構えを見せたため、背後への抜け出しを大きな武器とするブラックステニウスの特徴を生かしにくい展開となりました。
78分にはブラックステニウスを下げてロイテラーを投入。ロイテラーをトップ下、ルッソを最前線へ戻す形に変更しています。
筆者としては、こちらの形をスタートから採用し、先制してバーミンガムが前へ出ざるを得なくなった段階でブラックステニウスを投入する方が、彼女の特徴を生かしやすかったのではないかと感じました。
スレガース監督はブラックステニウスを先発させた理由について、「10番でプレーできる選手を複数欠いていたため、ルッソをトップ下で起用した」と説明しています。一方、終盤にはロイテラーをそのポジションで起用しているため、なぜロイテラーを先発から10番の選択肢として考えなかったのかについては疑問が残ります。
もちろん、コンディションや戦術への適応度など外部からは分からない事情もあるため、単純に起用ミスと断定することはできません。
・改善の兆しが見えたセットプレー
この試合では、右サイドバックで先発したホルムベリがセットプレーのキッカーを務めました。速く鋭い弾道のボールは相手にとって処理が難しく、こぼれ球からクーニー=クロスがシュートへ持ち込むなど、これまでより得点の可能性を感じさせる場面もありました。
すぐに大きく改善したとまでは言えませんが、今季ここまで課題となっていたセットプレーに新しい選択肢が加わったことはポジティブな材料です。
・スレガース監督の進退について
SNS上でも盛んに議論されているスレガース監督の進退ですが、今回の結果を受け、退任を求める声はさらに強まっているように感じます。
攻撃の停滞、左サイドを起点としたカウンターへの脆さ、選手起用など、これまで指摘されてきた課題が代表ウィークを挟んでも大きく改善されなかったことが、その背景にあるのでしょう。
筆者としては、次節トッテナム・ホットスパーとのノースロンドンダービーを一つの大きな節目と見ています。
ここでも勝ち点を落とし、内容面でも同じ課題が繰り返されるのであれば、クラブとして何らかの変化を検討する必要性はさらに高まると考えています。
選手採点出典:The Online Gooner
※許可を得て日本語に翻訳・掲載しています。
プレスカンファレンス出典:Arseblog News
※許可を得て内容を日本語で要約しています。