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アーセナルウィメン 1-1 アストン・ヴィラ
WSL|2026年11月1日12:00kick off(現地時間)
【得点者】
アーセナル:85’ルッソ
アストン・ヴィラ:25’グラント
【出場メンバー】

⑯ミサ
㉒バトレ
⑥ウィリアムソン
⑦キャトリー→⑤ドゥ・アルメイダ(70分)
㉔ハインズ→②フォックス(HT)
④スタンウェイ
㉜クーニー=クロス→㉕ブラックステニウス(83分)
⑭ロイテラー→⑲バウム(HT)
㉓ルッソ
⑨フォード
⑪スミス→⑩リトル(70分)
【出場なし】
㉘ボルベ
③ロッテ
⑫マヌン
㉛ホルムベリ
試合ハイライト
映像:Barclays Women's Super League公式チャンネル
試合レビュー
アーセナルはホームでアストン・ヴィラと1-1のドロー。試合を支配しながら25分、カウンターからグラントに先制を許した。後半はフォックス、バウムらを投入して攻勢を強めるも、大熊茜を中心としたヴィラ守備陣を崩し切れず。それでも85分、ブラックステニウスのクロスをルッソが頭で押し込み同点。28本のシュートを放ちながら勝ち越し点は奪えず、ホームで再び勝ち点2を落とした。
選手採点|The Online Gooner(10点満点)
採点・寸評:Laura Howard(The Online Gooner)
※The Online Goonerの許可を得て日本語に翻訳・掲載しています。
GK
⑯ミサ:6
ほとんど仕事を求められない試合だった。相手のシュート1本から1失点を喫したものの、あの場面で彼女にもっとできることがあったかどうかは難しいところ。
DF
㉒バトレ:7
本職の右サイドで起用されたことで攻撃力を存分に発揮。ロイテラーの外側をオーバーラップしながら大きな脅威となり、質の高いクロスも披露した。
⑥ウィリアムソン:7
センターバックとして安定したパフォーマンス。必要な場面では的確にカバーに入り、落ち着いて守備陣を支えた。
⑦キャトリー:5.5
試合を通してグラントのフィジカルとスピードへの対応に苦しんだ。先制点の場面でも相手を見失い、十分に対応することができなかった。
㉔ハインズ:5.5
本職の左SBを左SBで起用する形は引き続き一定の効果をもたらした。一方、前半はボール保持時に雑なプレーも見られ、グラントの先制点では後手に回った。ハーフタイムにフォックスと交代した。
MF
④スタンウェイ:7
今回も中盤の低い位置からゴールへの脅威を見せた。ペナルティエリア付近でも活発に動き、攻撃に変化を生み出そうとした。終盤には決勝点となり得るチャンスもあったが、枠内へ飛ばすことはできなかった。
㉜クーニー=クロス:6
今季では珍しく大きなインパクトを残せなかった試合。それでも中盤では落ち着いてプレーし、時折ゴールを狙う姿勢も見せた。
㉓ルッソ:8
お願いだから9番で起用してほしい!
動き自体は良かったものの、ヴィラの5バックを相手に深い位置まで下がってプレーしていたため、なかなかゴールへ直接的な影響を与えられなかった。
しかしブラックステニウスと2トップを組む4-4-2へ変更された後、重要な同点ゴールを記録した。
FW
⑭ロイテラー:6
今回もバトレとうまく連係し、スペイン代表SBが外側をオーバーラップできるスペースを作った。ただし、より直接的な攻撃をもたらすバウムとハーフタイムに交代となった。
⑪スミス:6
9番の位置ではなかなか試合へ影響を与えられず、フィジカルの強いヴィラ守備陣に抑え込まれる場面が多かった。
⑨フォード:7
好調を維持し、今回もアーセナルで最も危険な攻撃の選択肢の一人となった。ただし、作り出したチャンスを得点へ変えることが今後の課題となる。
交代選手
②フォックス(←HT):6.5
途中出場後は新たに左SBを担当し、安定したプレーを見せた。ヴィラの直線的な攻撃への対応にも効果を発揮し、内側へ入る動きから攻撃でも脅威を作った。
⑲バウム(←HT):6
ハーフタイムから投入され、アーセナルの右サイドにより直接的な攻撃をもたらした。ただし、自らゴールを脅かせるポジションへ入る場面はなかなか作れなかった。
⑤ドゥ・アルメイダ(←70分):6.5
負傷したキャトリーに代わって出場し、問題なくその役割を務めた。
⑩リトル(←70分):7
投入後はキム・リトルらしい安定感を中盤にもたらし、スレガース監督がルッソを9番へ移すことも可能にした。
自身にも得点機があったが、大熊の好セーブに阻まれた。
㉕ブラックステニウス(←83分):7.5
終盤からの出場ながら、ほぼ直後に大きなインパクトを残した。質の高いクロスからルッソの同点ゴールをアシストした。
監督試合後プレスカンファレンス
※Arseblog Newsが掲載した試合後会見をもとに、質問およびスレガース監督の回答の要旨を当ブログで日本語に要約しています。
また同じような試合展開になったことについて
スレガース監督は、「同じ試合を何度も繰り返しているように感じる」と率直に振り返りました。
前半から十分な緊迫感を持って入ることができず、ボールを動かすスピード、ピッチ上のエネルギー、デュエルといった基本的な部分が不足していたと分析。
トッテナム戦やベンフィカ戦では、そうした基本的な部分が勝利につながっただけに、この試合ではそれを再現できなかったことを悔やんでいます。
先制を許したことで後半は再び追いかける展開となり、緊迫感や粘り強さを見せて同点には追いついたものの、得点へのプレッシャーが高まったことでゴール前での冷静さを欠く要因にもなったとしています。
今季5度目となる先制点を許したことについて
「もっと良い入り方をしなければならない」と強調しました。
この日のエネルギーは十分ではなく、その責任は自身にもあると認めています。
現在のWSLでは、試合への入りが悪ければどのチームにも傷つけられる可能性があり、先制を許すことで自分たちから難しい状況を作っていると説明。
その結果、終盤に追いつくために大きなエネルギーを使い、精神的なプレッシャーによって冷静さを失いやすくなると分析しています。
試合の入りの悪さは攻撃と守備のどちらに問題がある?
攻守どちらか一方ではなく、「チーム全体のエネルギー」の問題だと回答しました。
ボディランゲージ、声によるコミュニケーション、選手同士のつながり、そして一つ一つのプレーをどれだけ強い意図と確信を持って行えるか。
監督自身も含め、試合開始からチーム全員がそのエネルギーを示す必要があり、この日は十分ではなかったとしています。
いつチームのエネルギー不足を感じた?
ウォームアップの状態だけで判断することは難しいと説明しました。
良いウォームアップをしても試合では逆の展開になることがあるため、重要なのはキックオフの瞬間からどれだけ意図を持って、鋭くプレーできるかだとしています。
ヴィラにも好調な選手や、ポジショニングによってアーセナルへ問題を突きつける能力があったことを認めつつ、まずは自分たちの試合への入り方を改善する必要があるとしました。
2連勝後の引き分けは後退だと感じていますか?
チームの信念や自信という意味では「後退ではない」としています。
トッテナム戦、ベンフィカ戦で自分たちができることは証明しており、その自信は変わっていないと説明。
一方で、今回も自分たちから試合を難しくする状況を作ってしまったことは改善しなければならず、特にベンフィカ戦で良かった試合の入り方を継続することが重要だとしています。
キャトリーの負傷について
試合中に2度サイドラインへ来て状態を確認しており、現時点では詳しいメディカル情報はないと説明しました。
その状況を受け、最近良いパフォーマンスを見せているドゥ・アルメイダを投入することを決断したとしています。
ハーフタイムの2枚替えについて
最近は途中出場の選手たちが試合へ良い影響を与えていると評価しています。
この試合でもフォックスとバウムを含め、後半に投入した5選手すべてがチームへエネルギーとそれぞれの特徴を加えたと説明。
今後リヴァプール戦へ向けて試合を振り返り、誰を先発させ、誰を途中から使うのが最善なのかを検討するとしました。
ただし、何よりも重要なのは「より良い状態で試合をスタートすること」だと強調しています。
相手ボックス内56タッチ、枠内8本でも1得点に終わったことについて
単純なフィニッシュ精度だけの問題ではなく、チャンスへ至るまでのプロセスが重要だと説明しました。
先制を許したことで後半には得点しなければならないというプレッシャーが高まり、それがフィニッシュの質にも影響したと分析しています。
ベンフィカ戦ではトランジションからよりオープンな状況を作れた一方、この日はヴィラのローブロックを攻略する展開となり、ゴール前には多くの守備者がいました。
そのため時間やスペースが限られ、シュートの難易度も上がったとしています。
結局は、試合序盤から自分たちをより良い状況へ持っていく必要があるという考えを示しました。
ルッソを10番で起用し続けていることについて
ルッソのポジションについては「議論されすぎている」としました。
ルッソは優れたアタッカーであり、ペナルティエリア内外の危険な位置へ入り、実際にこの試合でもシュートを放ってゴールを決めていると評価。
ポジション表記にかかわらず、現在チームのために非常に良いパフォーマンスを見せているという考えを示しています。
海外ファンの反応
※本項では、Arsenal Women公式Xアカウントの試合結果投稿に寄せられた公開返信を参考に、海外ファンの主な意見・傾向を筆者が日本語で要約・整理しています。
Emirates Stadiumでのリーグ戦4試合で4引き分け。落としたポイントは8となり、ホームで勝てていないことを嘆く声が多く見られました。一部には、今後この状況が続けば観客動員にも影響するのではないかと懸念する厳しい意見もありました。
「毎試合ホームではスタッツで圧倒していながらどうして試合終盤に追いつくような展開なのか?」とチームへの不信感を表すポストもありました。
筆者の見解
・試合内容、結果について
またしても前半に先制点を許し、自分たちで試合を難しくする展開を繰り返してしまいました。
ヴィラは3バックをベースに、守備時には後方を厚くしてスペースを消す形を取っていました。その中で、相手最終ラインの背後を狙うスミスの特徴を十分に生かせるスペースは少なく、前半のアーセナルは攻撃を停滞させてしまったように感じます。
後半はフォックスとバウムを投入して攻撃のテンポを上げ、さらにリトル、ブラックステニウスらを加えながら形を変えていきました。
それでも同点に追いついたのは85分。ヴィラのシュートをわずか1本に抑えながら勝ち切れなかったことを考えれば、やはりホームで勝ち点2を落とした試合と評価せざるを得ません。
今季のWSLではEmirates Stadiumで4試合を戦って4引き分け。ホームだけで8ポイントを取りこぼしています。
ファンがフラストレーションを感じるのも当然でしょう。今後リーグで上位との差を縮めていくためにも、これ以上ホームで同じような試合を繰り返すことは避けなければなりません。
・前半の攻撃陣の停滞について
前半の攻撃が停滞したことについて、興味深い意見がありました。
ArseblogのTim Stillman記者、The Online GoonerのFreddie Cardy記者の両名が試合中、
「ルッソを9番、スミスを右ウイング、ロイテラーを10番で起用した方がよいのではないか」
という趣旨の意見をXへ投稿していました。
実際、この試合ではヴィラが中央と最終ラインの背後のスペースを消していたため、スミスをCFに置くメリットはあまり大きくありませんでした。
一方でルッソはトップ下の位置から下がってボールへ関わる時間が長く、ゴールから離れた位置でプレーする場面も増えていました。
最終的にブラックステニウスを投入し、ルッソがよりゴールに近い位置へ移った後に同点弾が生まれています。
もちろんポジション表記だけで攻撃が改善するわけではありませんが、相手の守備方法に応じて試合中に前線の配置を入れ替える柔軟性は、もう少しあってもよかったのではないでしょうか。
・これまでと同じ引き分けなのか?という点について
筆者個人としては、今回の1-1にはこれまでの引き分けとは少し異なる、ポジティブな要素もあったと思います。
特に感じたのが、選手個々のシュートへの意識です。
今季序盤はシュートを狙える場面でももう一本横へのパスを選び、その間に相手守備が整った結果、より難しい状態からシュートを打たされる場面が目立っていました。
この試合では、それまでと比較するとファーストタッチからシュートを意識し、自分のリズムで積極的にゴールを狙う場面が増えていたように感じます。
これは悪い変化ではありません。
一方で、シュート数を増やせばそれだけで問題が解決するわけでもありません。この試合では大量のシュートを放ちながら、明確な決定機そのものはそれほど多く作れていませんでした。
今後必要なのは、積極性を失わずに、より得点確率の高い位置・タイミングでシュートを打てる状況を増やすことだと思います。
終盤には人数をペナルティエリア内へ送り込み、サイドから積極的にボールを入れる狙いも明確になりました。
そして、その形からブラックステニウスのクロスをルッソが頭で合わせ、同点ゴールが生まれています。
結果は満足できるものではありませんでしたが、攻撃の積極性や終盤の狙いには改善の兆しも見られました。
重要なのは、それを次のリヴァプール戦で勝利へ変えられるかです。
選手採点出典:The Online Gooner
※許可を得て日本語に翻訳・掲載しています。
プレスカンファレンス出典:Arseblog News
※許可を得て内容を日本語で要約しています。